鉄道は、よりインフラに近い重要な産業だけに、ここを単に「外国企業の技術でやりました。」と言いたくない中国政府の立場も、理解はできる。(当初は独自技術でということで「中華之星」という車両が開発された。)
中国自身が鉄道関連産業を育てたい、というのも、一つの国の政府としては当然の姿勢であり、特定の産業の振興のために外資の進出を一部制限するのは、日本もやってきたことである。
川崎重工は、中国の鉄道会社との間で「青島四方川崎車両技術」という合弁会社を設立(プレスリリースによれば日本側と中国側で50%/50%)している。製造自体は中国の国産化されているので、この会社が請け負うわけではないようだが、日中の利害を一致させる、という意味では正しい動きだと思う。日中で鉄道製造の合弁会社を作って、中国が影響力があるアフリカで鉄道を受注する、ということがあってもいいと思う。実際に、川崎重工は中国企業と共同でシンガポールの地下鉄の車両を受注(川崎重工2009年5月7日リリース)するなど、技術「収益化」を結構戦略的にうまくやっている印象を受ける。
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