5/12/2010

武広高速鉄路(新幹線)で湖南省長沙へ(7)

長沙市のGDPを調べてみると、2001年から2009年までに常に二ケタ成長、金額で5倍になっている。成長率はインフレを考慮して計算されているため、単純に2009年と2008年のGDPを比較すると24.7%の成長である。雪ダルマ式に増えていくから、2009年のGDPの増加幅は2001年のGDP1年分に相当する数字になっている。中国全体の2009年のGDP成長率が8.7%であるから、その勢いが分かる。もちろん、中国の地方の統計は信頼できない、という批判もあるが、少なくとも中国全体の成長を上回る成長をしている、ということは言えるだろう。

長沙市GDP
2001年 728億元(前年比+12.1%)
2002年 812億元(前年比+12.7%)
2003年 900億元(前年比+14.0%)
2004年1,109億元(前年比+14.8%)
2005年1,520億元(前年比+14.9%)
2006年1,791億元(前年比+14.8%)
2007年2,190億元(前年比+16.0%)
2008年3,001億元(前年比+15.1%)
2009年3,745億元(前年比+14.7%)

国連の報告によれば20世紀は人類史上最も都市化が進んだ世紀と言われる。日本でも起きたことだが、農業と小規模な工業から、本格的な工業化が進むと、労働力が地方から都市に流入し、さらにはこれらの人々に商品やサービスを提供するために商業化が進む。

「深層中国~巨大市場の底流を読む」(田中信彦氏執筆)第20回「中国内陸市場の攻略法を考える」によれば、「農村部の生活が底上げされてきたことで、そうした農村に囲まれた内陸の諸都市が、農村部の消費をかき集める形で急速に成長してきている」、という。中国の内陸部で起きていることは、先進国が経験してきた都市化が凝縮される形で起きていることなのかもしれない。このような状況では、深圳等の都市で今までは出稼ぎ労働者が大量に流れてきていたが、人手不足に陥るのも、内陸の都市化の影響が大きいのであろう。

高度成長を通じて成長してきた日本企業にとっては、都市化が進む中国はまさにチャンスにあふれている、と言っても過言ではないと考える。北京、上海はかなり競争が厳しいが、内陸の都市は特にこれから数年~4、5年が勝負ということが言えるかもしれない。

余談になるが、湖南の辛~い料理に少し疲れてきたので、平和堂の中にある日本食に言ってみた。メニューを見てみると、、、、
(クリックして拡大して下さい)
「日本語」ピザ、「各種日本語スタイルのピザ」ってなんじゃい!
、、、思わず店員さんに突っ込みそうになりました。
そうです、こういう「なんちゃって日本料理」が出てくるということは、日本の料理、レストランが受けている証拠。日本の外食企業にはチャンスなのだと改めて実感した次第です。(終わり)

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