今、世界経済の頼みの綱は中国、と言われているだけでに、中国企業が多く上場する香港市場、あるいは中国経済の成長の恩恵を受ける香港に投資をしたいという世界の企業や投資家が、交換が自由にできない人民元ではなく、香港ドルに集中しているのかもしれない。
もし、それが真実であるとすると、昨今の金融危機を受け、米国連銀が金利を極端に低下させ、米ドルを大量に刷り、米国政府も景気対策として財政支出を拡大する中、大量に出回った米ドルは最終的にHKMAが買い、香港が香港ドルであふれる、という構図になっていることになる。
ここ1年の香港のハンセン指数の上昇ぶり、マンションの価格の高騰の背景がこのような資金の流入であるとすると、1987年のブラックマンデーの後に日銀が金融緩和を続けた結果、株式市場は1988年からブラックマンデーの1989年を頂点とするバブルの崩壊を招いたことを髣髴とさせ、現在の中国市場、香港市場を、若干冷静な目で見つめる必要があると考えさせられる。(完)
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